IvyFEM開発日誌(2)いま二弾性体の接触問題やっています
一か月ごとに記事を書くつもりだったけれど弾性体力学の有限要素法に苦戦していてなかなか前に進まない状態が続いています。
現在の進捗は以下の通り
☑ 単純な2D(ポリゴン)の図面作成
☑ 有限要素(三角形要素)分割
☑ 有限要素行列の作成 (*1)
☑ リニアシステムを解く(LAPACKE, Lis、独自実装)(*1)
☑ サーモグラフィーのような分布図
*1 いま用意しているのは
電磁気学:H面導波管の伝達問題
力学: 弾性体の構造解析
線形弾性体
超弾性体
Saint Venant Kirchhoff
Mooney-Rivlin (非圧縮、微圧縮)
Ogden (非圧縮、微圧縮)
多点拘束(Multipoint Constraint, MPC)(直線)
剛体との接触(直線、円)
剛体と弾性体の接触まではできたので、今は弾性体と弾性体の接触解析に挑戦しています。
なかなかピンとくる定式化が見つからず苦労しましたが、いま一番有力視しているのはMortar Method(モルタル法?)です。ただこの方法は接触する2つの物体の接触面をDomain Decompositionするので実装が面倒なので、Domain Decompositionをしないで接触する面の片側の有限要素分割のみを採用して定式化してみました。
線形弾性体、Saint Venant超弾性体、Mooney-Rivlin超弾性体、Ogden超弾性体で試してみたところ、線形弾性体、Saint Venantは静的解析だと凹みが浅いと問題なく解けるますが、凹みが深くなったり、動的解析だと接触してから次のステップでNewton Raphsonが収束しなくなりました。Mooney-Rivlin、Ogdenだと動的解析でも問題なく収束します。
現在、線形弾性体などの収束しないという問題を解消する方法を検討中です。
線形弾性体動的解析で接触直後の形状
接触解析の定式化