HPlaneWGSimulatorが公開されました
VectorでHPlaneWGSimulatorのvesion1.2.0.7が公開されました。
http://www.vector.co.jp/soft/winnt/edu/se498941.html
version1.2.0.5でメモリ対策を入れたのですがそれでも30x30の領域をフルに使った場合はかなり重い処理になります。
そこで他の形状、補間次数の要素で計算できるようにしました。モデルによっては1次補間の要素でも十分な場合もあると思われるからです。
私的な感覚では計算精度は、
2次四角形要素 >= 2次三角形要素 > 1次四角形要素 >1次三角形要素
です。
電磁界がある程度一様な場合は四角形要素の方が精度良く計算できます。しかも2次補間要素の場合、四角形要素の方が三角形要素より節点数が少なくて済みます(セレンディピティ族要素)。どうしても回路形状の制約から三角形要素を使用しなければならないとき以外は四角形要素を用いる方がよさそうです。
下記は誘電体導波管ポスト構造共振器の計算結果です。このモデルでは1次要素でもかなり2次要素に近い結果が得られました。
2次三角形要素
2次四角形要素
1次三角形要素
1次四角形要素
※共振器のモデルは、Webで見つけた下記の論文から引用しています。比誘電率は分からないので適当に2.5に設定しました。
谷田部主一, 近藤俊介, 伊藤一洋
“60GHz 帯樹脂製誘電体導波管フィルタの開発” http://www.toko.co.jp/products/jp/report/report2011.html
http://www.toko.co.jp/products/jp/report/pdf/22/toko_technical_report_2011_1.pdf
東光株式会社技術時報 2011 No.22
東光株式会社