3次元電磁導波路の伝達問題(不連続問題)の計算
1. はじめに
3次元の電磁導波路(electro-magnetic waveguide)の伝達問題(不連続問題)を解いています。
伝達問題とは回路に入力したときの反射、透過応答を計算する問題です。回路素子は一様導波路でなく不連続な形状になるため不連続問題ともいわれます。
2.定式化
pdfにまとめました。
Frequency Domain FEM Analysis of Three Dimensional
Electro-magnetic Waveguide Discontinuity Problems
http://starlightparade.usamimi.info/ivyfem/doc/WaveguideDiscontinuity3D.pdf?p=0
3.計算結果
3.1. 誘電体装荷導波管
導波管幅W=0.556 + 0.888 + 0.555とする。
反射係数が0になる点は文献と一致しました。それ以外も文献との一致は良好です。
3.2. H面導波管ベンド
2次元で解けますが、3次元問題として解きました。
良く知られた反射係数の周波数特性が得られました。
3.3.フィンラインのステップ
全周波数帯にわたって反射係数0.4となりました。
文献によると0.3なので差がでてしまいました。分割数が少ないなどの原因が考えられます。
なお、ステップがない場合を計算すると、反射係数がほぼ0となっています。
4. まとめ
3次元導波路問題の伝達問題を定式化し、誘電体装荷導波管、H面導波管ベンド、フィンラインのステップの反射、透過周波数特性を計算しました。
5.文献
[1] E. Hirayama, S. Alam, Y. Hayashi and M. Koshiba, ”Vector finite element method with mixedinterpolation-type triangular-prism element for waveguide discontinuities”, IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques, vol. 42, no. 12, pp. 2311-2316, Dec. 1994