開放形導波路(Open-type, unbounded waveguides)のベクトル波固有モード計算
1. はじめに
前に遮蔽形導波路のベクトル波固有モードをedge/nodal FEMを用いて計算しました。
今回は遮蔽ボックスを取り払った場合、つまり開放形(Open-type, unbounded)の導波路をFEMを用いて計算しています。
開放形導波路の場合は、無限領域を内部の有限領域に限定し、領域の境界積分項を評価する必要があります。ここでは、外部領域では指数関数減衰するとして定式化しています。
2. 開放形導波路の固有モード解析の定式化
pdfにまとめました。
http://starlightparade.usamimi.info/ivyfem/doc/EigenEdgeElementOpen.pdf?p=0
3. 開放形異方性導波路の固有モード計算結果
コアの高さh、コアの幅s
s = 2 h
領域の幅W、領域の高さH
H = 0.75 * W
h = (1.0 / 2.0) * H
コアの比誘電率
εxx = 2.31
εyy = 2.19
εzz = 2.31
クラッドの比誘電率
εcladding = 2.05
計算には電界Eを用い、基本モードを計算しました。
4.開放形マイクロストリップ線路の固有モードの計算
ストリップ線路の幅s、基盤の高さh
s = 2 h
領域の幅W、高さH
H = (2.0 / 4.0) * W
h= (1.0 / 4.0) * W
基盤の比誘電率 εboard = 2.55
空気の比誘電率 εvacuum= 1.0
計算には電界Eを用い、基本モードを計算しました。
5.まとめ
開放形導波路のベクトル波固有モードを、edge/nodal FEMに外部領域の減衰波を表す境界積分項を加えることで計算できるようにしました。