ryujimiyaの日記

C#を使って数値解析したい

2次元導波路伝搬定数の周期構造解析用FEMによる計算(2) ー非線形固有値方程式の解法についてー

前回の続きです。メモとして残しておきます。

2次元導波路の周期構造解析用FEM固有値方程式は、伝搬定数をβとすると

  {[K] - jβ[C] - β^2[M]}{Φ} = {0}

となり、非線形固有値方程式になります。

前回はこれを

     [A(β)] = [K] - jβ[C]

とおいて、

     [A(β)]{Φ} = β^2[M][Φ}

を反復法で解きました。(引用元に記載されている方法)

モードを1つ求める場合は効率が良いのだと思われます。

全モードを求めたいときは、

 λ = -jβ

とすると、

 [K]{Φ} + λ[C]{Φ} + λ^2[M]{Φ} = {0}

ここで、{λΦ} = λ{Φ} という変数を新たに導入すると、

    -[K]{Φ} + -[C]{Φ} = λ[M]{λΦ}

よって

 [  [0]    [1]  ] [  {Φ} ]  =  λ [  [1]  [0]  ] [  {Φ} ] 

 [ -[K]  -[C]  ] [ {λΦ} ]        [  [0]  [M] ] [ {λΦ} ]

となり、線形の一般化固有値問題として解くことができます。

こちらの方法で再度実装して見た結果を最後に載せます。

計算結果

誘電体スラブ導波路(TEモード)(dielectric slab waveguide : TE mode)

 比誘電率:2.4025

f:id:ryujimiya:20121128014732p:plain

誘電体スラブ導波路(TMモード)(dielectric slab waveguide: TM mode)

 比誘電率:2.4025

f:id:ryujimiya:20121128014822p:plain

結果は1次元固有値問題として解いた時とほぼ同じ結果が得られました。