ryujimiyaの日記

C#を使って数値解析したい

遮断導波路を用いたフォトニック結晶導波路マルチプレクサの特性計算(2)

前回、遮断導波路を用いたマルチプレクサの数値計算を行いましたが、扱ったのは1段目のみでした。今回はトリプレクサ全体の伝送特性を数値計算します。前回の記事の文献(2)に掲載されているものです。

ただし、メモリ不足の為少し分割を粗くしています。また遮断導波路の長さも短くとっています。

エアホールの半径はr = 0.32a、基板の屈折率n = 3.476、ベンド部の上下のエアホールは上側がR1 = 0.206 a、下側がR2 = 0.294 a 、遮断導波路の1列目のエアホールの半径は、1段目がRB = 0.375 a、2段目が RB = 0.400 a で、遮断導波路の長さは1段目が6a、2段目が5aです。また、右側出力は前回と同様エアホールの大きさを入力と同じにしています(つまり入出力はすべて0.32aのエアホールの導波路)。

散乱係数の数値計算結果

1段目の遮断導波路はa/λ = 0.228あたりがカットオフ、2段目の遮断導波路はa/λ = 0.234あたりがカットオフです(前回の固有モード計算参照)。遮断導波路の長さが充分でないので次段へ出力が漏れていますが、トリプレクサとして動作していることは確認できます。

a/λ = 0.220のときの磁界Hzの実数部

a/λ = 0.220のときの磁界Hzの絶対値

a/λ = 0.230のときの磁界Hzの実数部

a/λ = 0.230のときの磁界Hzの絶対値

a/λ = 0.236のときの磁界Hzの実数部

a/λ = 0.236のときの磁界Hzの絶対値

 

【2013-07-21】

境界上のdHz/dxの計算に誤差があったので修正し、散乱係数周波数特性を再計算しました。