ryujimiyaの日記

C#を使って数値解析したい

60°三角形格子フォトニック結晶導波路の90°ベンド(CROWとの接続)(2)

三角形格子のフォトニック結晶でW1導波路とそれに垂直なCROW(Coupled Resonator Optical Waveguides)を接続する構造としては何通りか考えられます。

(a) CROWの共振器位置をW1導波路から半周期ずらす構造

(b) CROWの共振器位置をW1導波路と同じ位置にする構造

 (c)CROWの共振器位置をW1導波路から1周期ずらす構造

 (a)は、前回計算した構造です。散乱係数計算結果は次の通りでした。

 

今回(b)、(c)の構造で散乱係数を計算したので掲載します。エアホールの半径 r = 0.35 a、基板の屈折率 n = 2.8で計算しています。

(b)の散乱係数計算結果

  CROWのシングルモードの周波数帯では(a)より透過係数は悪いですが、高次モードの伝搬する周波数帯では高次モードが比較的伝搬するようです。(図のS2(1))

(b)の磁界Hzの実数部の分布 (a/λ = 0.312)

 CROWでは高次モード(奇モード)が主成分になっていることが確認できます。W1のベンド端の分布はCROWの奇モードに近いので、偶モードより奇モードに変換される率が高いようです。

(c)の場合の散乱係数計算結果

 こちらは全体的に透過特性が悪いようです。

 

【2013-07-19】

境界上のdHz/dxの計算に誤差があったので修正し、散乱係数周波数特性を再計算しました。