ryujimiyaの日記

C#を使って数値解析したい

PMLを用いた周波数領域FEMによるフォトニック結晶導波路伝達問題の計算

1. はじめに

以前フォトニック結晶導波路の伝達問題を周波数領域FEMで解きましたが、固有モード展開に基づく定式化でした。

ryujimiya.hatenablog.com

今回は周波数領域の完全整合層(PML)を用いて計算しました。

PMLの領域の媒質は、内部領域と同じ構造を維持するようにしています。この方が一様な媒質のPMLよりPMLからの反射を低減できます。

2. 正方格子90°ベンド

f:id:ryujimiya:20191228164715j:plain

入出力導波路の白っぽい部分がPMLです。

計算結果

f:id:ryujimiya:20191228164857j:plain

f:id:ryujimiya:20191228164919j:plain

f:id:ryujimiya:20191228164931j:plain

f:id:ryujimiya:20191228164944j:plain

a/λ = 0.37より低い周波数ではPMLが十分波を吸収できていないため、誤差がありますが、高周波域では以前に固有モード展開で計算した結果とおよそ一致します。

ただ、|S11|^2 + |S21|^2 = 1になっていないので参照面の調整など改善の余地があります。

3. 三角形格子60°ベンド

f:id:ryujimiya:20191228165434j:plain

入出力導波路の白っぽい部分がPMLです。

 計算結果

f:id:ryujimiya:20191228165513j:plain

f:id:ryujimiya:20191228165526j:plain

f:id:ryujimiya:20191228165548j:plain

f:id:ryujimiya:20191228165600j:plain

以前計算した固有モード展開で計算した結果とおよそ一致しています。

こちらも|S11|^2 + |S21|^2 = 1になっていないので改善余地ありです。

4. まとめ

周波数領域FEMにPMLを導入してフォトニック結晶導波路の伝達問題を計算しました。