PMLを用いた周波数領域FEMによるフォトニック結晶導波路伝達問題の計算
1. はじめに
以前フォトニック結晶導波路の伝達問題を周波数領域FEMで解きましたが、固有モード展開に基づく定式化でした。
今回は周波数領域の完全整合層(PML)を用いて計算しました。
PMLの領域の媒質は、内部領域と同じ構造を維持するようにしています。この方が一様な媒質のPMLよりPMLからの反射を低減できます。
2. 正方格子90°ベンド
入出力導波路の白っぽい部分がPMLです。
計算結果
a/λ = 0.37より低い周波数ではPMLが十分波を吸収できていないため、誤差がありますが、高周波域では以前に固有モード展開で計算した結果とおよそ一致します。
ただ、|S11|^2 + |S21|^2 = 1になっていないので参照面の調整など改善の余地があります。
3. 三角形格子60°ベンド
入出力導波路の白っぽい部分がPMLです。
計算結果
以前計算した固有モード展開で計算した結果とおよそ一致しています。
こちらも|S11|^2 + |S21|^2 = 1になっていないので改善余地ありです。
4. まとめ
周波数領域FEMにPMLを導入してフォトニック結晶導波路の伝達問題を計算しました。